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 漫画の100冊「ワクワク」の4 

花丸伝
(岩重 孝)

「ぼっけもん」以後肩に力が入りすぎていた感のある岩重さんが、ようやくノビノビ書き始めた力作。青春の恥と喜びを素直に力感たっぷりに描く、熱血柔道漫画だ。見栄っ張りで、自意識過剰な主人公・花丸の中にムクムクと真の実力が湧き出ていく様は、読む者を実に心地よくさせてくれる。何かに打ち込みたくなるよ。
ドラえもん・のび太の恐竜
(藤子・F・不二雄)

 子供には夢が必要だ。生き物に向ける無邪気な愛情が必要だ。発見した恐竜の卵を育てるのび太のひたむきさ。いつもの飽きっぽい姿はそこにはない。愛する者を守ろうとするのび太たちのりりしさを、太古の歴史の中に表現しきった藤子先生の極限の筆致。長編ドラえもん第一作という意気込みが生ませた作品だろう。
エスパー魔美
(藤子・F・不二雄)

 超能力というものを身近に解説しつつ書かれた快作。アルバイトはヌードモデルという、ドライでおっちょこちょいな魔美の愛らしさは、その後の藤子美少女たちの原型となった。あのしずかちゃんでさえ、魔美以降美しく変身したのだ。ミステリー仕立てのストーリーも、空を颯爽と濶歩する魔美のイメージ描写も最高。
あにまるケダマン
(永井豪)

 一時は日本一色っぽくてかわいい少女が描けた永井さん。最も油の乗っていた時期の代表作がこれだ。強くてかっちょいい狼(?)男のケダマンが学園のへなちょこ教師どもを根こそぎなぎ倒して美少女たちにもてまくる。バイオレンス&美少女というシチュエーションの典型が炸裂する。くったくのないHさが今いいかも。
キテレツ大百科
(藤子・F・不二雄)

 キテレツはいつも一生懸命だ。先祖・奇天烈斎が残した設計図に工夫を加えて道具を作り、自分で問題を解決していく。その姿勢がいい。主に木製の発明品の数々は、誰にでも作れそうな雰囲気に満ちている。子供の夢を紡ぎ続けた藤子さんの真骨頂。この作品は、いつか子供を育てるだろうキミへの贈り物でもある。
バンパイヤ
(手塚治虫)

 何といっても間久部六郎ことロックのカッコ良さが光る。こんなにニヒルでかっこいい悪役は実は少年漫画では初めてだった。変身をとげ、怒りをぶつけ合う超人たちの中にあって、変身せぬロックこそが最も恐ろしい、という何とも言いえぬメッセージ。凄味さえ感じる。後の重厚な青年漫画系手塚作品の原点でもある。



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